民法92 判例六法問題 国の国家公務員に対する安全配慮義務

投稿者: | 2022年8月15日

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★今日の問題★
次の記述の正誤を答えよ。

国は、国家公務員に対し、その公務遂行のための場所、施設若しくは器具等の設置管理又はその遂行する公務の管理にあたつて、国家公務員の生命及び健康等を危険から保護するよう配慮すべき義務を負っている。

10秒で考えよう。よーいドン!

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★今日の解説★

正しい。
 判例は、国の国家公務員に対する安全配慮義務を認めている。(最判昭和50年2月25日)

 判例の要旨は次のとおり。
 国と国家公務員(以下「公務員」という。)との間における主要な義務として、法は、公務員が職務に専念すべき義務(国家公務員法一〇一条一項前段、自衛隊法六〇条一項等)並びに法令及び上司の命令に従うべき義務(国家公務員法九八条一項、自衛隊法五六条、五七条等)を負い、国がこれに対応して公務員に対し給与支払義務(国家公務員法六二条、防衛庁職員給与法四条以下等)を負うことを定めているが、国の義務は右の給付義務にとどまらず、国は、公務員に対し、国が公務遂行のために設置すべき場所、施設もしくは器具等の設置管理又は公務員が国もしくは上司の指示のもとに遂行する公務の管理にあたつて、公務員の生命及び健康等を危険から保護するよう配慮すべき義務(以下「安全配慮義務」という。)を負つているものと解すべきである。
 もとより、右の安全配慮義務の具体的内容は、公務員の職種、地位及び安全配慮義務が問題となる当該具体的状況等によつて異なるべきものであり、自衛隊員の場合にあつては、更に当該勤務が通常の作業時、訓練時、防衛出動時(自衛隊法七六条)、治安出動時(同法七八条以下)又は災害派遣時(同法八三条)のいずれにおけるものであるか等によつても異なりうべきものであるが、国が、不法行為規範のもとにおいて私人に対しその生命、健康等を保護すべき義務を負つているほかは、いかなる場合においても公務員に対し安全配慮義務を負うものではないと解することはできない。
 けだし、右のような安全配慮義務は、ある法律関係に基づいて特別な社会的接触の関係に入つた当事者間において、当該法律関係の付随義務として当事者の一方又は双方が相手方に対して信義則上負う義務として一般的に認められるべきものであつて、国と公務員との間においても別異に解すべき論拠はなく、公務員が前記の義務を安んじて誠実に履行するためには、国が、公務員に対し安全配慮義務を負い、これを尽くすことが必要不可欠であり、また、国家公務員法九三条ないし九五条及びこれに基づく国家公務員災害補償法並びに防衛庁職員給与法二七条等の災害補償制度も国が公務員に対し安全配慮義務を負うことを当然の前提とし、この義務が尽くされたとしてもなお発生すべき公務災害に対処するために設けられたものと解されるからである。(最判昭和50年2月25日)

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