★今日の問題
問題:建設工事の請負契約を締結したときは、注文者に対しては、必ず、契約書を交付しなければならないが、請負人には、契約書を交付しなくてもよい。
10秒で考えよう。よーいドン!
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★今日の答え
間違い。
建設工事の請負契約の当事者は、前条の趣旨に従つて、契約の締結に際して次に掲げる事項を書面に記載し、署名又は記名押印をして相互に交付しなければならない。とされている。つまり、注文者の分だけでなく請負人の分も交付しなければならないのだ。
(建設工事の請負契約の内容)
第十九条 建設工事の請負契約の当事者は、前条の趣旨に従つて、契約の締結に際して次に掲げる事項を書面に記載し、署名又は記名押印をして相互に交付しなければならない。
一 工事内容
二 請負代金の額
三 工事着手の時期及び工事完成の時期
四 請負代金の全部又は一部の前金払又は出来形部分に対する支払の定めをするときは、その支払の時期及び方法
五 当事者の一方から設計変更又は工事着手の延期若しくは工事の全部若しくは一部の中止の申出があつた場合における工期の変更、請負代金の額の変更又は損害の負担及びそれらの額の算定方法に関する定め
六 天災その他不可抗力による工期の変更又は損害の負担及びその額の算定方法に関する定め
七 価格等(物価統制令(昭和二十一年勅令第百十八号)第二条に規定する価格等をいう。)の変動若しくは変更に基づく請負代金の額又は工事内容の変更
八 工事の施工により第三者が損害を受けた場合における賠償金の負担に関する定め
九 注文者が工事に使用する資材を提供し、又は建設機械その他の機械を貸与するときは、その内容及び方法に関する定め
十 注文者が工事の全部又は一部の完成を確認するための検査の時期及び方法並びに引渡しの時期
十一 工事完成後における請負代金の支払の時期及び方法
十二 工事の目的物の瑕疵を担保すべき責任又は当該責任の履行に関して講ずべき保証保険契約の締結その他の措置に関する定めをするときは、その内容
十三 各当事者の履行の遅滞その他債務の不履行の場合における遅延利息、違約金その他の損害金
十四 契約に関する紛争の解決方法
2 請負契約の当事者は、請負契約の内容で前項に掲げる事項に該当するものを変更するときは、その変更の内容を書面に記載し、署名又は記名押印をして相互に交付しなければならない。
3 建設工事の請負契約の当事者は、前二項の規定による措置に代えて、政令で定めるところにより、当該契約の相手方の承諾を得て、電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であつて、当該各項の規定による措置に準ずるものとして国土交通省令で定めるものを講ずることができる。この場合において、当該国土交通省令で定める措置を講じた者は、当該各項の規定による措置を講じたものとみなす。
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□ 行政書士なら建設業法を熟知していますよね……?
建設業許可関係の業務が行政書士の業務であることは世間に定着して久しいです。
世間の人は誰もが、行政書士ならば建設業許可の知識を有しているものと思っています。
試験科目になっていて、当然勉強しているものと思っているのです。
たとえ、あなたが建設業許可を専門としていなかったとしてもです。
そんなわけですから、クライアントとの会話の中で、建設業法に関する話が持ち上がることがあります。
それが仕事とは関係ない雑談だったとしても、クライアントの質問に全く答えられないようでは、クライアントも、この人に任せて大丈夫なのかと疑心暗鬼になってしまうものです。
□ 建設業許可申請書の手引書は見たことあるけど、建設業法の条文には目を通したことがない……。まさか、そんなことはないですよね?
建設業許可を専門としている方でも、建設業法を全部熟知している人は少ないのではないでしょうか。
建設業法は、建設業許可に関する規定だけでなく、請負契約に関する規定も置かれています。
建設業許可では、もちろん、建設業許可に関する規定の部分だけを知っていればよいわけですが、建設業者は、請負契約に関する規定も関係します。
とはいえ、建設業者は、法律の専門家ではないので、請負契約に関する規定に何が書かれているのか理解していないこともあります。
そんな時は、行政書士ならば、建設業法を熟知しているはずだから、当然、知っているだろうということで、質問してくることもあります。
もちろん、答えられなければ、信用に関わってくるわけです。
だからこそ、建設業許可を専門とするならば、請負契約に関する規定も含めて、建設業法全般に目を通しておく必要があります。
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