民法113 判例六法問題 構成員に会社を含む共同企業体の各構成員は、共同企業体がその事業のために第三者に対して負担した債務につき連帯債務を負うのか。

投稿者: | 2022年9月12日

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★今日の問題★
次の記述の正誤を答えよ。

構成員に会社を含む共同企業体の各構成員は、共同企業体がその事業のために第三者に対して負担した債務につき連帯債務を負う。

10秒で考えよう。よーいドン!

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★今日の解説★

 正しい。
 判例は次のように判示している。

 共同企業体は、基本的には民法上の組合の性質を有するものであり、共同企業体の債務については、共同企業体の財産がその引き当てになるとともに、各構成員がその固有の財産をもって弁済すべき債務を負うと解されるところ、共同企業体の構成員が会社である場合には、会社が共同企業体を結成してその構成員として共同企業体の事業を行う行為は、会社の営業のためにする行為(附属的商行為)にほかならず、共同企業体がその事業のために第三者に対して負担した債務につき構成員が負う債務は、構成員である会社にとって自らの商行為により負担した債務というべきものである。
 したがって、右の場合には、共同企業体の各構成員は、共同企業体がその事業のために第三者に対して負担した債務につき、商法第五百十一条1項により連帯債務を負うと解するのが相当である。(最判平成10年4月14日)

※参考条文
商法
(多数当事者間の債務の連帯)
第五百十一条 数人の者がその一人又は全員のために商行為となる行為によって債務を負担したときは、その債務は、各自が連帯して負担する。

2 保証人がある場合において、債務が主たる債務者の商行為によって生じたものであるとき、又は保証が商行為であるときは、主たる債務者及び保証人が各別の行為によって債務を負担したときであっても、その債務は、各自が連帯して負担する。
 

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